都心で住宅を購入する際には、利便性や広さだけでなく、自分らしいライフスタイルを実現できるかどうかも重要な判断材料になります。
そうした中で、住まい手が主役となって理想の住空間をつくれる「コーポラティブハウス」が注目を集めています。
そこで今回は、コーポラティブハウスの特徴や自由設計の魅力、他の住宅スタイルとの違いについて解説します。
住まいづくりを主体的に進められる「コーポラティブハウス」
コーポラティブハウスとは、入居希望者が組合を結成し、土地の取得から設計、建設までを共同で進める集合住宅のことを指します。
特徴的なのは、建築家と協力して細部まで設計に関われる点で、間取りや内装、共用スペースまでライフスタイルに合わせて自由にカスタマイズできます。
また、デベロッパーを介さずに進めるため、広告費や中間マージンといった余分なコストを削減できます。その結果、原価に近い費用で理想の住まいを手に入れることができ、価格にも納得しやすくなります。
さらに、建設前から住民同士の交流が始まるため、自然とコミュニティが形成されやすいのも利点です。入居後の関係づくりに不安を感じる方にも適した住宅スタイルといえるでしょう。
多様化するプロジェクトと今後の展開
近年、コーポラティブハウスのプロジェクトはますます個性豊かになっています。
たとえば、ペットとの共生を前提にした設計や、天井の高さや採光にこだわった住戸、角部屋を希望する方向けのレイアウトなど、自由設計の強みを活かした事例が増加しています。
さらに、「企画者主導型」と呼ばれるプロジェクトも拡大しており、コーディネーターなどの専門家が主導しながら、住まい手の要望を取り入れる形が広がっています。
このように、プロの視点と利用者の希望をバランス良く反映させるスタイルが注目されており、より質の高い住環境が実現されています。
実際に日本では、これまでに継続的に供給が行われており、地域やコンセプトに応じた多彩な取り組みが進められています。
他の住宅スタイルとの違いを知る
コーポラティブハウスは、分譲マンションや注文住宅と比較して、いくつかの点で明確な違いがあります。
分譲マンションでは完成済みの建物を購入する形が一般的で、設計の自由度はほとんどありません。
一方、注文住宅では自由設計が可能な反面、土地探しや業者選定を個人で行う必要があり、手間と費用の負担が大きくなります。
その点、コーポラティブハウスは、複数の入居者が共同でプロジェクトを進めることで、自由度と合理性の両立が可能です。
設計面でも柔軟に対応でき、初期段階から住民同士の交流が生まれるため、入居後の人間関係も築きやすくなります。また、中間コストを削減できる点も、分譲住宅との大きな違いです。
まとめ
コーポラティブハウスは、住まい手が主体となって自由設計に関われる集合住宅として、注目を集めています。
コスト面の合理性に加え、専門家の関与や住民同士の協力体制により、質の高い住環境が実現可能です。
都心で自分らしい暮らしをかたちにしたい方にとって、魅力的な住宅スタイルといえるでしょう。
